死別の場合に必要なグリーフケアとは

グリーフケアとは

シングルマザーは子育てをしながら生計も立てていかなければならないので、毎日大変な思いで暮らしています。
ところが、シングルマザーと逆の立場のシングルファザーの悩みも相当深刻なものです。

日本では、両親が離婚した際、ほとんどの場合お母さんが子どもの親権を獲得します。
ですから、離婚によるシングルファザーはそれほど多くはありません。
ところがお母さんと死別してしまった場合には、お父さんが一人で子どもを育てていかなければなりません。
つまり日本におけるシングルファザーは、死別によってになるケースがほとんどです。

シングルファザーで子どもを育てる際には、「グリーフケア」というものが何よりも重要です。
グリーフ(grief)というのは、英語で「深い悲しみ」という意味で、具体的には大切な家族や友人などを失ったときに起こるさまざまな変化のことを意味します。
お母さんを失った子どもは、情緒面や行動面でさまざまなグリーフに対する反応を見せます。
今までは活発で外出が好きだったのに、急にひきこもりがちになる、乱暴な言動が目立つようになるといった反応は珍しくありません。

グリーフケアの方法

グリーフケアというのは、子どものグリーフに対する反応をやわらげるためにあります。
子どもの多くは、「自分のせいでお母さんが死んじゃったのかもしれない」と思うことがあります。
このようなケースでは、お母さんが亡くなったのは子どもが原因ではないことをわかりやすく説明してあげる必要があります。
一度に長時間かけて説明するのではなく、繰り返し子どもの状態を見ながら優しく説明してあげることが大切です。

小さい子どもの場合、お母さんの死の意味がわからず「お母さんはどうしたの?」と聞いてくるかもしれません。
このような場合には、「遠くに旅に出かけたんだ」「眠ってるんだよ」などとあいまいにせずに、「死んだ」ということを正直に伝えたほうが子どものためでもあります。

子どもの中には、グリーフを紛らわそうとして何事もなかったかのように明るく振る舞うケースもあります。
このような場合でも、傷ついている本心をいたわってあげることが大切でしょう。

まとめ

子どもをいたわりグリーフケアをしてあげるためには、お父さん自体も強く明るく生きていくことが大切です。
毎日悲嘆に暮れていたのでは、一緒に生活している子どもにも決していい影響を与えません。

同じような境遇にいる仲間と交流し、お互いに励まし合えば深い悲しみから抜け出すことができるでしょう。
シングルファザーが集まる「エミナル」といった交流会もありますので、一度どのようなものかのぞいてみるのもいいかもしれません。
エミナルには子ども連れで参加することも可能です。

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