生活保護について

生活保護について

私達の住む日本では、生活の保障と自立の援助が法律で定められています。
日本国憲法25条には「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」とあるように、年齢や性別、既婚・未婚に関係なく、日本国民は生活保護を受ける権利があります。その最低限度の生活を保障する制度が「生活保護法」です。

生活保護で指す最低限の生活の範囲というのは、家賃・食費・光熱費・被服費・介護費・出産費・葬祭費です。これら生活の保障が既定範囲内で受けられます。

ひとり親世帯、母子家庭になる理由は死別や離婚とさまざまですが、ひとり親世帯の場合子どもの持病や介護など、親がなんらかの理由で働けない場合に生活はかなり厳しくなります。「子どもに苦しい思いをさせたくない」という経済状態であれば、生活保護を申請しましょう。

生活保護と聞くと世間の目が厳しくなるイメージをもちますが、平成30年の「生活保護の被保護者調査」※1によると生活保護を受けている総数は平成30年時点で209万人と報告されています。想像以上に多くの人が、生活が困難で生活保護を受けているという結果がでていますね。

※1参考:生活保護の被保護者調査[PDF]:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/hihogosya/m2018/dl/10-01.pdf

生活保護を受けるには

生活保護の手続きは各市町村の、福祉事務所が担当しています。
生活保護の受給条件を適切に判断するため、家庭訪問をするケースワーカー1人が1世帯を担当します。生活保護は下記4つの要件を満たしている人が対象です。

  • 資産をもっていない人
  • 働けない人
  • 他に利用できる公的な制度が合い人
  • 親族から支援が受けられない人

この条件を見てわかるように、生活保護を受けるのは最終手段といえます。母子家庭の場合、他にも公的制度があるので生活保護を検討する前に他の制度がないか良く調べておきましょう。

生活保護の注意点

・貯金ができません
生活保護の条件にある、資産をもっていないに付随するのですが「貯金」を捻出できないくらい生活ができない状態という前提があります。そのため生活保護を受けるにあたって、預金は余分な範囲。子どもの成長に向けて貯金ができなくなるので要注意です。

・精神的なダメージ
メディアで取り上げられる「生活保護の不正受給」に対する世間の悪いイメージによって「生活保護を受けるぐらいなら働いてほしい。」という周囲の声も少なくありません。そのような意見をもつ方から心ない態度をとられる可能性も。周りの人たちとの視線や対応に負けない覚悟が必要です。

生活保護を検討する前に、生活が最低限困難にならない対策を前もってとっておくことを私はおすすめします。しかし、どうしようもない時もありますよね。そんな時は生活保護を受けながら生活水準の改善を目指しましょう。

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